キャンパーにも大人気のポータブル電源メーカーJackeryから「Jackeryポータブル電源1000」が新登場しました。早速レポートしたいと思います。
※本記事で使用した商品はご提供品です
Jackery ポータブル電源1000が登場
最近、ポータブル電源を使うキャンパーが増えてきています。実は気になっている方も多いのではないでしょうか。
色んなメーカーがありますが、Jackery(ジャクリ)はこの業界では有名なメーカーです。Jackeryは2012年にAppleの元エンジニアによりシリコンバレーで設立されました。
Jackeryのポータブル電源は性能、安全性、デザイン性に優れ、多くのキャンパーに支持されています。
そのJackeryからバッテリー容量が1002Whもある「Jackery ポータブル電源1000」が登場しました。
Jackery ポータブル電源1000のファーストインプレッション
同梱品は、本体と充電用ACアダプター、車載充電用シガーソケット、アダプター収納ポーチ、取扱説明書となっていました。
内容物 | 数量 |
---|---|
本体 | 1 |
充電用ACアダプター | 1 |
充電用ACシガーソケット | 1 |
アダプター収納ポーチ | 1 |
取扱説明書 | 1 |
本体はブラックとオレンジの定番カラーで視認性に優れたクールなデザインとなっています。筐体は全てプラスチック性でした。
収納ポーチ付きです。かさばる充電用ACアダプターとシガーソケットはこの収納ポーチの中に収めることができるので便利ですね。
Jackeryポータブル電源1000の外観
正面には入力と出力のポートが分かりやすく配置されています。
両側面ともオレンジのカバー部分がメッシュ状になっていて、ファンによる排熱が効率良く行われる構造になっています。
背面には特に何も無く、凸凹状のパネルになっています。
底面には日本語の製品シールが貼られています。Quick charge 3.0のロゴが記載されていました。また、着地部には滑り止めのラバーが貼られています。
上面の取手はフラットに収納されています。
底面のラバー部が噛み合う溝があるので、本体を重ねて使用する際にも安定して使用できそうです。
取手は90度に開閉可能です。ラバーグリップも付いているので、手袋をしていても滑り難く安全ですね。
液晶ディスプレイには、入力電力Wh数と出力電力Wh数、バッテリーの容量が%で表示されます。DISPLAYボタンを押すとバックライトが点灯します。しばらくすると自動でバックライトは消えます。(上記の写真ではディスプレイ保護シールを付けたままですが、もちろん外すことができます)
Jackeryポータブル電源1000のサイズと重量
「Jackeryポータブル電源1000」のサイズは、幅33.7cm、奥行き23.6cm、高さ24.2cmとなっています。
500mlのペットボトルの高さと比べてみると、ポータブル電源の方の方が3cm程度高いようです。
重さは10.6kgあります。やはりずっしりと重さを感じますが、取手がしっかりしていて、ラバー素材の滑り止めもついているので安定して持つことができます。
幅 x 奥行き x 高さ | 33.7cm x 23.6cm x 24.2cm |
重量 | 10.6kg |
【出力】Jackeryポータブル電源1000の3つの出力方式
「Jackeryポータブル電源 1000」は全部で3つの出力方式(AC、DC、USB)に対応しています。全部で8つの出力ポートがあり、同時給電も可能となっています。
AC出力
AC出力は100V/10Aのコンセントが3ポート付いています。60Hzの純正波なので一般的な機器はそのままコンセントに差し込めば問題なく使用することができます。
ただし、3口合計で1,000Wまでしか対応していません。また、周波数は60Hz固定になっているので50Hzにしか対応していない機器は動かすことができないので注意が必要です。
AC出力ポートにテレビとノートパソコンを接続してみた
テレビとノートパソコンに給電してみると、117Wの消費電力で問題なく使用する事ができました。
AC出力ポートにiPhone Xを接続してみた
AC出力ポートにiPhone Xを接続して充電してみると、13Wの消費電力で充電されているようです。
USBテスターで測定してみると、電圧5.06V、電流0.96A、電力4.86W(≒5.06×0.96)で規定通りに充電されている事が確認できました。ポータブル電源に表示されている消費電力は13Wだったので、USBテスター値とは倍以上の開きがあります。値が違う理由はよくわかりません…
Jackery様より情報を頂きました。値が違う理由は、インバーターによる消費電力(10W以内)も加算されているからとの事でした。
DCシガーソケット出力
DC出力は12V/10Aのシガーソケットが1ポート付いています。このモデルからシガーソケットポートにキャップが付いています。ゴミなどの異物が入る心配が無くなるので嬉しい改善点ですね。
出力(給電)用のシガーソケットプラグは付属していません。
DC出力ポート(シガーソケット)にiPhone Xを接続してみた
百円均一で購入したシガーソケットプラグを使って、iPhone Xを充電してみました。6Wで問題なく充電されているようです。
USBテスターで測定してみると、電圧5.12V、電流0.96A、電力4.92W(≒5.12×0.96)で規定通りに充電されている事が確認できました。
USB出力
USB出力はUSB-A(5V/2.4A)が1ポート、Quick Charge 3.0(5~6V/3A, 6.5~9V/2A, 9~12V/1.5A)が1ポート、USB-C(5V/3A, 9V/2A, 12V/1.5A)が2ポート付いています。
USB Type-A出力ポートにiPhone Xを接続してみた
USB Type-A出力ポートにiPhone Xを接続して充電してみました。7Wで問題なく充電されています。
こちらもUSBテスターで測定してみると、電圧5.11V、電流1.13A、電力5.77W(≒5.11×1.13)で規定通りに充電されている事が確認できました。今回は、全体的にポータブル電源に表示されている消費電力の方がUSBテスターよりも大きい値を示す傾向となりました。
出力ポートのまとめ
「Jackeryポータブル電源1000」の出力ポートをまとめてみました。全部で8つの出力ポートがあります。
出力ポート | ポート数 | 仕様 |
---|---|---|
ACコンセント | 3 | 100V/10A (60Hz) |
DCシガーソケット | 1 | 12V/10A |
USB Type-A | 1 | 5V/2.4A |
USB Type-A (Quick Charge 3.0) | 1 | 5~6V/3A, 6.5~9V/2A, 9~12V/1.5A |
USB Type-C | 2 | 5V/3A, 9V/2A, 12V/1.5A |
【入力】Jackeryポータブル電源1000の2つの入力方式
「Jackery ポータブル電源1000」は全部で2つの入力ポートがあります。入力ポートは2つありますが、同時に2ポートからの充電は不可で、どちらか一方だけからしか充電ができません。
上記写真の左側のポートがDCポートで、右側のポートがAPPポートです。
入力ポート | ポート数 | 仕様 |
---|---|---|
DCポート | 1 | 24V/7.5〜8.33A (12〜30V対応) |
APP(アンダーソンパワーポール) | 1 | 不明 |
DC入力
24V/7.5~8.33A(12~30V対応)のDC入力ポートが1ポートあります。充電用ACアダプターや充電用シガーソケットプラグを用いて、ACコンセントや車載シガーソケットから充電をすることが可能です。
APP(アンダーソンパワーポール)入力
「Jackery ポータブル電源1000」からAPP入力ポートが加わりました。主にソーラーパネルから充電したい時に利用する場合が多いと思います。
ACコンセント・発電機からの充電
付属の充電用ACアダプターを使って家庭用ACコンセントや発電機のAC出力コンセトから充電する事ができます。
どうしても充電中はACアダプターが発熱する現象が起こるので、付属の充電用ACアダプターは最大75度まで耐える仕様になっています。安全の為、必ずJackery純正の付属のACアダプターを使うようにしたいですね。
充電用ACアダプターの仕様をまとめてみました。
項目 | 詳細 |
---|---|
モデル | HKA18024075-6C |
AC入力 | 100-240V, 60/50Hz, 2.5A |
DC出力 | 24.0V/7.5A, 180.0W |
家庭用ACコンセントから充電してみた
実際に家庭用ACコンセントから充電してみました。148Wで充電されている事が確認できます。また、充電中は青いLEDが点灯します。
Jackeryポータブル電源1000は充電しながらでも他の機器に優先的に給電する事ができるパススルー充電に対応しています。
今回も充電しながらテレビとパソコンに給電してみましたが、問題なく動作しています。ただし、充電電力よりも他のデバイスへの給電電力が多くなると蓄電できないので、充電電力 > 給電電力となるようにする必要があります。
シガーソケットからの充電
充電用のシガーソケットプラグは付属品として付いています。
ソーラーパネルからの充電
ソーラパネルからは最大200Wまでの充電ができます。MPPT方式にも対応しているので効率的に充電可能です。
別売の「SolarSaga 100」であれば最大100Wで約17時間(天気次第)で充電完了となります。
フル充電までの所要時間
「Jackeryポータブル電源1000」を充電量0%から100%まで充電するの必要な時間を調べてみました。
電源 | 充電時間 |
---|---|
ACコンセント | 約7.5時間 |
発電機 | 約7.5時間 |
シガーソケット | 約14時間 |
ソーラーパネル | 約17時間(100W) |
Jackeryポータブル電源1000でキャンプが快適に
「Jackeryポータブル電源1000」のバッテリー容量は「1002Wh(278400mAh/3.7V)」となっています。ポータブル電源の中でもかなり大容量と言える製品です。
1002Whがどれくらいの容量かといえば、消費電力が1002Whの機器を1時間動作させることができる容量という事になります。つまり、100Whの機器であれば理論的に10時間の動作が可能となります。
実際に、キャンプで使う場合にどれくらいの時間動作可能なのか色々な機器で調べてみました。
扇風機
もはや最近の夏のキャンプに扇風機は必需品です。キャンパーに人気の「LUMENA扇風機」は、内蔵バッテリーが4,000mAhあるので、2割の充電ロスを考慮しても55回も充電することができます。「LUMENA扇風機」はフル充電で4時間使えるので、200時間以上も使える事になりますね!
ポータブルクーラー
最近ではポータブルクーラーも多く出てきています。ダイキンから発売されている「Carrime」だと消費電力が130Wですので、6時間30分可動させることができます。寝苦しい夜もポータブルクーラーが利用できれば安心ですね。
ポータブルプロジェクター
キャンプで野外シアターを観てみたいと思っている方も多いのではないでしょうか。
人気のモバイルプロジェクターである「Anker Nebula Capsule II」の容量は9,700 mAhですので、給電ロスが2割あるとしても22回は充電できる事になります。Capsule IIはフル充電の状態で3時間の動画を再生できるので、66時間も動画を観ることができます。
電気毛布
厳冬期のキャンプにあるととっても助かる電気毛布。一般的なサイズの電気毛布の消費電力は65W程度なので、13時間5分使える事になります。2泊のキャンプにも対応できそうですね。
稼働時間まとめ
「Jackeryポータブル電源1000」で様々な機器を使用する際の最大稼働時間をまとめてみました。
アイテム | 使用可能時間 | 消費電力 | 出力 |
---|---|---|---|
ポータブルクーラー | 6時間30分 | 130W | AC |
電気毛布 | 13時間5分 | 65W | AC |
扇風機 | 55回充電(200時間) ※ | 4,000mAh(1回充電) | USB |
ポータブルプロジェクター | 22回充電(66時間) ※ | 9,700mAh(1回充電) | USB |
スマートフォン | 100回充電 ※ | 2,227mAh(1回充電) | USB |
iPhone 11 Pro Max | 56回充電 ※ | 3,969mAh(1回充電) | USB |
iPad Pro 11 | 28回充電 ※ | 7,812mAh(1回充電) | USB |
Jackeryポータブル電源1000のQ&A
- 防水性能はあるの?
- 防水性はありません。ファンによる放熱が必要なので防水にはできない製品です。塩害にも要注意です。
- 自然放電はどのくらい?
- 100%充電していれば、3ヶ月後には80%の充電量になっています。
- 長期保管の場合はどうしたいいの?
- 60-80%程度の充電量になるように、3ヶ月に1回充電する事が推薦されています。100%にしておくと、強い衝撃を受けた際に発火する危険性が増す為です。
- 何回充放電できるの?
- 500回程度は使用できます。
- 充電容量が正しく表示されない場合は?
- DISPLAYボタンを7秒間押してリセットすると誤差が修正されます。
【まとめ】Jackeryポータブル電源1000を使用してみた感想
1000Whの容量は2〜3日のキャンプに最適だなと感じました。電源の無いキャンプ場でも電気毛布や扇風機を利用できるのは魅力的です。
大容量になって重さと値段は増えましたが、同時に安心感も増したように思います。キャンプはもちろんの事、防災の観点からも大容量のポータブル電源があると安心ですよね。
Jackery純正ソーラーパネルもあります。